2020年9月からスタートしたコミュニティ型広報勉強会「みんなで広報会議」では、毎回様々なテーマで事例共有を行っています。
57回目となる5月13日の発表者は、新聞社2社で記者を経験したのち、訪問型病児保育サービスを行う認定NPO法人ノーベルで広報・ファンドレイジング担当をしている徳増さん。徳増さんは、記者時代に、性暴力、ジェンダー問題、外国人労働者問題などを取材し、より当事者に近い立場で社会問題に携わりたいと2023年夏にノーベルに転職しました。
保育園に通う子どもは年間約30日病欠で休んでいること。病児保育施設数はまだ少なく、地域の偏りもあること。「日本は子どもを産み、育てやすい国だ」と思う人は4割を切り、欧米の半分程度であること。などの実態を聞くと、病児保育とジェンダー平等、少子高齢化が密接につながっていることを実感しました。ひとり親世代、子どもに障害がある場合は特に切実で、寄付を組み合わせて、子育てを「家族だけで」から「社会全体で」に変えていくことが必要だと感じました。
ノーベルに子どもを引継ぎする人は、男性の割合が増えてきており、若い人の意識は着実に変化していますが、それでも働く環境があまり変わっていないのは、「自分たちの若い頃はこうだった」と昔のままの感覚を引きずっていたり、若い世代に代替わりしていない、私たちを含めた上の世代の人たちの責任が重いと感じました。
企業ができることとして、「法人契約があり、自分が迎えに行く、人に任せることを選択できれば助かる」「こうした状況に関心をもち、情報をシェアすることも大事」「復帰勉強会など社内の育休復帰の環境について考える機会があれば」など、発表者だけでなく、参加者からも意見が多く飛び出しました。
当社も広報支援の会社として、働きやすい環境を作っている企業の事例、その企業で働く女性の声や、企業の成長につながっていることを広く伝え、この問題について考えてもらうきっかけをつくっていきたいと思います。
みんなで広報会議は、各社の経験を共有することで、自社だけで試行錯誤するよりも、早く経験値を積み上げることができます。またメンバーの取り組みを聞くことで、単発の広報セミナーでは難しい、相談しあえる関係性もつくることができ、「互いに情報をシェアしあう」「商品の協働開発」「販売協力」など、様々な協働が生まれています。
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